生きていける。サバイバル35日目
サバイバル35日目終了。えんぴつ画サバイバルはあと2日で終わる。
朝からすごくいいおみやげ屋さんを見つけたので、少しだけ寄り道してから、ナショナルギャラリーへ。いい天気だ。
帰ってきたナショナルギャラリー。サバイバル序盤の記憶がよみがえる。すべてはここから始まったのかもしれない。
1ヶ月前に、ミサンガを£3で作ってくれた人と再開。彼は、もう一個作ってやるよ、と言ってくれた。
「今日もやるんだろ?しっかり頑張れよ。」
はい!
ナショナルギャラリーには、ホームレス仲間も含めて、僕のことを覚えてくれている人が数人いた。みんなとしっかりあいさつをして再開の喜びを感じながら、段ボールを敷く。
ナショナルギャラリーほど、精神的に余裕を持って段ボールを敷いてえんぴつ画を始めることができる場所が他にあるだろうか?笑
今回は1ヶ月前とは違い、自分だけの空想画で勝負している。人々の反応は、確かに違っていた。
前は、「Amazing.」「Very good.」ってだけ言ったりする薄めの反応の人がかなり多かった印象。もちろんそれもすごく嬉しいけど、広く、浅く人々の注目を集めていたんだと思う。
今回は、多分立ち止まる人の数は減った。ただ、「Incredibly crazy!!」とか、「Extraordinary!!」とか、そう言ったことをものすごい勢いで言ってくれる人がいた。お前がcrazyだよって思うくらいの勢いでハイタッチしにきたやつもいた。笑
「隣であんなアホなことして立ってるだけのやつよりよっぽどすげぇよお前は!頑張れよ!」
うん、ありがとう。笑
そう、これで良いんだ。別に全員が好む絵なんて描こうと思わないし、そんなの誰にも描けやしない。だったら一人でも良いから、その人にその日一番の驚きを与えたりできる方が良いと思う。
しばらく描いていると、突然肩をトントンってされる。振り返ると、そこには見覚えのある方が。驚きで3秒くらい誰かわからなかったんですけど。笑
ドンキさん!!
ドンキさんは、神戸大学の先輩。たまたま同じタイミングに、イギリスにサバイバル(観光)しにきていたらしい!!僕がイギリスに戻ってきていることはブログで見てくれていたらしく、こっそり会いに来てくれました。
ブログを見てくれていたというお母様は、£10紙幣を入れて下さりました!美味しいものでも食べてね、と言ってくれました。ありがとうございます!!!
さて、ドンキさんとはお別れし、さらに描き進める。
今回は、前とは違って、お金を入れてもらえなくても納得して進められる。だって、今までずっと自分の描きたい絵を描いてきた中で、それを見てお金をくれた人なんていなかったし。ていうかそんなの当たり前のこと。笑
完成に近づく場面を見ること、僕が躍動感たっぷりに(?笑)描いていること、それら自体がアートになってるってことなんだろうけどね。
描いてると、汚れたおじさんがやってきた。
彼は£1入れてくれたあと、パステルで地面に絵を描く方法を教えてくれた。彼も同様に、昔はナショナルギャラリー前で絵を描いて1年間生きていたという。
描き方だけでなく、稼ぎ方、人の集め方、特に子どもの集め方、パステルを買う場所、ナショナルギャラリー前などで安全に寝る方法、食べていたご飯について、など、彼が1年間やってきたことを語ってくれた。
最後に、
お前なら、ここで生きていける。
と言ってから去っていった。本当に力強い言葉をもらった。
元気をもらい、さらに描く!
今回の絵は、背景を10Bのえんぴつで埋めるつもり。絶望や心の闇、鬱、死、などはいつも10Bで表現する。
10Bあるある。減りが速く、しかも折れやすい。
結局実質4時間描いて、£9.60(約1260円)稼いで終わり。ドンキさんのお母様がくださった£10も含めて、£19.60(約2600円)だ。
それをポケットに入れて(なぜか財布に入れないというこだわり笑)、フィキサチフ(定着剤)を買いに行く。10Bなどの柔らかいえんぴつを使い出すと、どうしても必要になる。
実は日本から持ってこようとしたのですが、出国の際、関空でスプレーはだめだということで、失っていたのでした。笑
また2日後にはヒースロー空港で捨てなければいけない。しかも、£9.00もする。ただ、それだけこの絵にはかけていたから、買った。
そのあと、ロンドン在住経験ありの方から聞いていた、てんてん亭という日本料理屋さんに行くことに!
山かけうどん。うますぎ!!ちゃんと食べれるやつの中では一番安かったのに(£8)!
£15とかを出せば、かなり良いのが食べれるという!でも£15って約2000円だよ...。
めしや宮本むなしにでも行けば、3食くらいは定食たらふく食えるやん。笑
そんなサバイバル35日目でした。えんぴつ画は完成に近づいてます。